牛乳の量が1.2倍に?牛にVRで牧草地を見せる試みを行うトルコの牧場

牛がリラックスするとミルクの量や質が上がると言われていますが、コサック氏は近年、牛の餌代が値上がりしていることもあり、搾乳量を増やすことで収益を上げたいと考えています。

トルコのアクサライにあるコサック氏の牧場では、牛にクラシック音楽を聴かせるなど、さまざまな工夫で牛たちにリラックスしてもらう試みを行っています。

中でもユニークなのがVRで牛に夏の爽やかな牧草地風景を見せるという試み。ロシアのモスクワ近郊の農場で行われた実験を元に導入してみたそうなのですが、10日間試したところ、平均22リットルだった搾乳量がVRを見せた牛では27リットルと、1.2倍に増加したのだとか。

結果に気を良くしたコサック氏、VRを見せる牛を2頭から10頭へと増やすことに。10頭全ての牛の搾乳量が上がれば、全ての牛にこの方法を採用するとしています。全ての牛がVRグラスをつけている姿を想像すると、なかなかすごい景色ですね。

ロシアの実験ではVRグラスで牛の両目を覆ったそうですが、コサック氏が試したところによると、片目だけ覆うパターンでも効果があったようです。

オランダやスコットランドでの研究結果により、牛がリラックスできる環境では乳量だけでなくミルクの質も向上するということがわかっています。

世界各国の牧場では牛にリラックスしてもらうため、さまざまな試みがなされているようです。アメリカでは牛用の自動マッサージ機(自動回転ブラシ)を設置している牧場があるそうですし、ヨーロッパでは自由に家畜が移動できるロボットシステムを活用している牧場があるのだとか。

近年はゲームや映像作品においてだけでなく、高所作業など危険を伴う作業の研修にも使われているVR。動物にも有効なら、今後ペット向けのコンテンツなども登場するのでしょうか。今回ご紹介した牛用のVRグラスは、牛が認識しやすい色調を考慮したプログラムが組まれているようで、人間が見るとどう見えるのかも気になるところですね。