アラブ諸国のイードお祝い習慣:アラブ諸国

 

“eid mubarak” By: Abhilash C CC BY-NC-ND 2.0

イスラム教徒は、「イード」というお祭りを年に2度お祝いします。

2つのお祭り「イード」

ひとつはイード・アル=フィトルと呼ばれ、ラマダン(断食月)直後に、断食月明け祭りとして、イスラム歴10月初めの3日間(2016年は7月6日~7月8日)で行われます。

もうひとつはイード・アル=アドハーと呼ばれ、イスラム歴12月10日からの4日間(2016年は9月中旬)に行われます。

イード・アル=アドハーは預言者であったアブラハムが預言に従って息子のイシュマエルを神様への生贄として捧げたことを記念したお祭りとなりました。イード・アル=アドハーは毎年世界中のイスラム教徒がサウジアラビアのメッカ(イスラム教徒の聖地)へ巡礼する時期と同じです。

メッカでの巡礼に参加していなくても、お金に余裕のある人であれば羊やラクダ、牛、ヤギなどの家畜を生贄として3等分し、自分の家族、友人や親戚、貧しい人たちにそれぞれ捧げます。

イードの祝い方

アラブ諸国では、イスラム歴に基づいてイードをお祝いします。

その方法は国によって異なりますが、イスラムの教えで定められた宗教的な行事なので、共通点もあります。例えば、イードが始まる前には大掃除を行い、伝統的なお菓子を作ります。

また、お祭り初日には、イードを迎えるための礼拝を行います。そして、期間中は、新しい服を着て、親戚や友人をお互いに訪問し合い、過ごします。

サウジアラビアのイードの祝い方

それぞれの国が独自の方法や習慣でイードを楽しむ例をご紹介します。

例えば、サウジアラビアでは、イード初日の朝に誰もが地元モスクにて礼拝を行います。礼拝終了後、近所の人々や知人とイードの祝福挨拶を交わし、家に帰って、来客に備えます。

また、多くの家庭は町周辺で憩いの場を借り、祖父母から孫まで家族全員が集まり、宴会を行います。そこでは、子どもから大人まで全員が様々なゲームで盛り上がり、時間を過ごします。

シリアのイードの祝い方

一方、シリアでは早い時間に礼拝を行います。礼拝直後は親戚や知人のお墓参りに行くのが一般的です。

その後、父親が家に帰って子どもにお小遣いを渡します。これは、日本のお年玉のようなものです。そして、イードの期間は、親戚の家を訪問して、そのお小遣いをもらいます。店先や広場、公園などに子どもたちのためのブランコやゲームが設置され、町中が活気に溢れます。

スーダンのイードの祝い方

最後に、スーダンではイードが始まる半月前、家庭で様々なお菓子を作り、お祝いのための準備で忙しくなります。

そして、イード礼拝後に、事前に作った大量のお菓子を来客に出す習慣があります。また、町の男性たちが自分の朝ご飯を持って集まり、お祝いの会を催します。その後、女性と子どもたちと一緒にお年寄りの訪問や病人のお見舞に行きます。昼食後には、家族みんなで親戚や友人を訪問します。

大人も子供も楽しみな「イード」

イードはイスラム教徒のお祭りですが、宗教に関係なく各地で祝日となるのでキリスト教徒や他の宗教の人々も一緒にお祝いをします。イードは子どもにとって1年で最も大切で楽しみなお祭りです。そして、大人にとっても美味しい食事や多くの人と会うことができる重要な機会となっています。