“T-Rex im Dinosaurierland Rügen” By: PROjeanmartin CC BY-SA 2.0

2018年1月、エジプトのマンスーラ大学のチームによって、エジプトのサハラ砂漠で新種の恐竜の化石が発見されたと発表されました。この恐竜は約8000万年前、すなわち白亜紀に生息していたと考えられます。 身長は約10メートル、体重は5トン前後の草食恐竜で、アフリカゾウと同じぐらいです。また、世界で巨大な動物として知られている竜脚類恐竜、「ティタノサウルス」の一種とみられています。
発掘チームは2013年に一つ目の骨が見つけてから、3週間にわたって化石を丁寧に掘り起こしました。これまでにアフリカで発見された白亜紀後期の恐竜の骨格化石としては最も完全に近いものでした。その後、マンスーラ大学のチームはオハイオ大学の古生物学者とともに、発見された恐竜について研究に取り組みを始め、その分析の結果は2018年に発表されました。
今回は初めてエジプト人だけで構成されたチームで恐竜の発掘をすることになったので、発掘チームはこの新種の恐竜の化石を「マンスーラサウルス」と名付けて、エジプト考古学博物館に保管することになりました。
数百年以上前からこれまでに恐竜の化石はほとんど欧州、アジア、北米で発見されています。一方、アフリカでは、化石が発見される可能性のある土地は現在は大幅に生い茂る草木に覆われていて、発掘作業を行うのが困難な地形で、化石を発見されることが珍しい状態となっています。
恐竜は本来白亜紀前にすべての大陸が合体していた時代の一つの巨大な大陸、「パンゲア大陸」に生息していました。そのため、多くの恐竜はパンゲアのあちこちを移動できたとみられます。ところが、白亜紀の間にパンゲアが複数の大陸に分裂し、現在の大陸の形や位置が出来上がりました。そして分裂後、恐竜は生息域を世界中に拡大しましたが、これまでにアフリカで発掘された恐竜は骨の数が不十分だったため、研究者たちは恐竜の経路の地図を再構成するのが大変でした。
今回の発見の分析の結果では、マンスーラサウルスは同じアフリカやまたは南米、北米で発見された恐竜より、アジアと欧州で発見された恐竜との方が恐竜の骨格復元が近いということでした。要するに、パンゲアが分裂する前にマンスーラサウルスは欧州とアフリカを移動していた可能性があるとみて、研究を続けています。
以前はアフリカの恐竜が完全に隔絶していたと思われていましたが、今回の発見がきっかけで長年にわたり、アフリカの恐竜お研究において大きな進展に繋がると期待されています。