“tiffany tooth!” BY: Jelene Morris CC BY 2.0

世界各国では、歯の妖精という有名な迷信が昔から広く普及しています。歯の妖精とは乳歯を抜いた子どもに何かのご褒美をあげるという迷信です。
日本では乳歯を抜いたら、下の歯の場合は屋根の上へ、上の歯の場合は床下へ放り投げることが習慣です。そして、真っすぐ投げることはポイントです。そうすることによって、新しい歯が真っすぐ生えるように行われる投げ方です。
一方、アラブ諸国では日本のように真っすぐ投げることはありません。アラブ諸国では一つ一つの国で歯にまつわる様々な迷信があります。例えば、エジプトやスーダン、イラク、ヨルダン、パレスチナなどで最も広まっている迷信は、抜いた歯を太陽または神様に向かって放り投げるというものです。この習慣の由来は13世紀少し前から生まれ、当地域でイスラム教が広がる以前、抜いた歯を空のどこかにいる神様へのお供えとして投げれば、より丈夫で永久歯が生えてくるように祈ると言われていました。
シリアやサウジアラビア、レバノンなどの多くのアラブ国々で有名な迷信は、「まぶしい太陽よ。ロバの歯をあげる。そして、鹿の歯を与えたまえ!」と太陽に呼びかけて窓から空中に放り投げます。そうすることで、抜いた歯の代わりに鹿の歯のように丈夫で良い歯が生えてくると祈ります。
また、アラブ諸国全体で広まっているもう一つの有名な迷信としては、歯を抜いたら夜寝たときに枕の下に入れて翌朝お金か金に変わるという迷信です。これはヨーロッパの歯の妖精の迷信から生まれて、アラブの文化で広まりました。そして、実際に、乳歯を抜くことは子どもにとって良いことで怖くないと感じさせるために、歯を抜いたご褒美として、枕の下に入っている歯をこっそりお金やおもちゃに変えて、子どもを喜ばせる親は多いです。お金やおもちゃの楽しみで歯を抜くことが嫌がらずに済む目的です。
一部のアラブ人の子どもはまた、他の迷信に基づいて、抜いた歯を土に埋めて、水をやればやるほど新しい歯が早く生えてくるように願います。また、他の子どもは抜いた歯を全て幼時の記念品として取って置く子どももいます。
歯の妖精の迷信は、アフリカの文化において基本的にあまり広まっていないですが、独特な習慣があります。南アフリカ諸国では子どもが歯を抜いた時、枕ではなくスリッパに入れることが習慣です。
こうした迷信は昔からアラブの習慣で定着したため、現在でも多くの人々はその迷信の由来を知らず、世代から世代へ伝えられています。神様のところへお供えとして抜いた歯を投げるなど宗教的な意識はなく、ただ面白い習慣として捉えられています。