“internet addiction” By:Federico Morando CC BY-NC-ND 2.0

アルジェリアには新テクノロジをサポートする政府機関が設けられたため、インターネットが猛スピードで広がりました。アルジェリアで行われた調査によると、2010年時点のンターネット利用者数は20万人でしたが、2016年には人口のおよそ25%、1千万人を越えました。この利用者数はエジプトとモロッコに次いでアフリカ諸国の第3位となっています。

アルジェリア人が手軽にインターネットを利用できるよう、政府がインターネットサービスをサポートしたことで、Facebookを中心に長時間の利用が一般的になりました。

政府関係者はインターネットが多く利用されることによって、社会問題の原因になるとは予想していませんでした。

仕事に支障を来すことや人間関係に悪影響を及ぼすことが問題視され、政府は対策を講じることにしました。麻薬やアルコールと同様に、2016年国立健康施設へインターネット依存症治療センターを創設しました。このようなセンターは中東初の施設です。

センターの目的はインターネット依存症とみられる人に、現実の世界とインターネットの世界を両立できるまで心理的な治療を提供することです。そのため、センターには精神科医や神経科医、総合診療医が配置されています。

センターは、アメリカ出身の臨床心理学者、Kimberly Youngが決めた依存基準に基づいています。例えば、家事や勉強などが手につかなくなるほどインターネットで長時間を過ごし、仕事中であってもインターネットを利用してしまうことで、他人まで影響を受けることになります。

また学生の場合は、勉強する時間が減り、学力レベルが下がることに加え、実在する学校の友達よりもインターネット上の友達とのやり取りに没頭し、周囲との人間関係に悪影響を及びます。そういった事例は本人はもちろん国にも大きな悪影響となるため、依存症患者と決定されます。

依存症のきっかけは、つらい現実や悩みから逃れようと、気分転換のつもりで始めることが多いと言われています。

依存症は、現実世界の何かを必ず失ってしまい、人生の大きな過ちとなります。しかし、人は何かを失うまで事の大きさに気づかないものです。中には、家族や学校、仕事、人間関係など多くを失うこともあります。

センターの治療では、インターネット上の世界で生きている人を再び現実の世界へ戻すための心理治療を受けながら、人生についての講座も行われています。

治療を求めてセンターに通っている人は、学生や若者、芸能人やビジネスマンなど幅広いことが特徴です。今後も治療を求める人は、ますます増える見込みです。

現代社会においては、小さい子どものうちからインターネットを利用することが一般的になっていますが、子どもが成長すればするほど、インターネットの利用時間が増え、気づかないうちにインターネット依存者になる危険性があります。改めてそのことについて考える必要があるでしょう。