アラブ諸国におけるクリスマス:中近東諸国

中近東諸国の中で一番高いヨルダンのクリスマスツリー” 

アラブ諸国ではイスラム教が国教になっているにも関わらず、2000万人ものキリスト教徒達がクリスマスをお祝いしています。中にはクリスマスの12月25日と元旦の1月1日を公式の休日としている国もあります。アラブ諸国において、イスラム教徒とキリスト教徒は基本的に信頼関係を構築しており、お互いの宗教の祝日をお祝いし習慣や祭式を共有しているケースもよく見られます。
イエス・キリストがパレスチナで生誕したという背景があり、アラブ諸国でのクリスマスのお祝いは、基本的にクリスマス自体が設けられた時期と同様の古い歴史を持っています。最近では、クリスマスの祝日に多くの家族が皆で集まり、クリスマス・イブのために用意された食卓を囲み、真夜中のミサに向かう人も多いそうです。その後若者達は街にくり出し、音楽やダンス、パーティーが行われているナイトクラブに行くのです。レバノンでは大統領がキリスト教徒のため、多くのキリスト教徒達はクリスマスの準備を1ヶ月以上前から行っています。また、上の写真にあるようにヨルダンのFahisという都市では、約26mある中東で一番高いとされるクリスマスツリーが点灯しています。パレスチナのBeit Sahour、レバノンのJhoneihといった他都市のクリスマスツリーも同時に点灯しました。3つのアラブの国で同時にクリスマスツリーが点灯したのは初めてのことで、これらの都市が姉妹都市となったことに際して行われました。
商業的にはクリスマスギフト交換が主な伝統となっており、クリスマスは今とても影響力をもっています。小売業者や商社はこのイベントが彼らのビジネスを活性化させてくれるものと捉え、人工クリスマスツリーやその他関連グッズを積極的に売り出しています。観光業界でもパレスチナは盛り上がりをみせ、イエス・キリストのベッドやヨルダンなどでは多くの観光客が訪れます。一部ではこのような商業化がアラブ諸国を西洋化していくと反対する意見も出ているようですが、政府がイスラム教以外の宗教を禁止しているサウジアラビアを除き、アラブ諸国のキリスト教徒達はクリスマスを教会で自由にお祝いしています。クウェート、バーレーン、オマーン、また、少数のアラブ首長国連邦ではキリスト教式の教会やクリスマスの装飾がショッピングセンターなどで通常に見られるようになっているようです。
本日はクリスマス・イブです。日本ではクリスマス当日より、クリスマス・イブの方がイベントとして盛り上がりますが家族で囲んでクリスマス料理やケーキを食べたり、ギフトを交換したり、クリスマス本来のものよりその雰囲気を楽しむことが多いですが、難しいことは言わずにこのお祭り騒ぎに乗じて、暗い話の多かった今年の最後は明るく楽しく越したいものです。今年はこれで最後のニュースになりますが、来年も引き続きアラブ諸国のニュースをお届けしたいと思っておりますのでどうぞよろしくお願いします。 いいクリスマス&よいお年を迎えられることをお祈り申し上げます。
(パンオリエントニュース)