最新映画事情:中近東諸国

東京映画祭のエジプト映画のポスター” 

アラブの2大映画祭と言えば、かつてはカイロ国際フィルムフェスティバルとカルタージフィルムフェスティバルでした。その後ダマスクス国際フィルムフェスティバルや小規模の映画祭が増え、西アラブ諸国から東アラブ諸国に広がり、各国が独自のフィルムフェスティバルを持つまでになりました。
これらの映画祭はアラブの新しい映画を紹介する場となり、近年では外国の映画に加え、アラブ諸国の映画も積極的に放映しています。ドバイフィルムフェスティバルやアブダビフィルムフェスティバルなどは最近できた映画祭にもかかわらず、多くの集客に成功しています。これらの映画祭は、アラブの映画製作を支援するため独自の賞などを設け、映画産業の危機を乗り越えようとしています。
アラブ映画の危機について話すとき、まず頭に浮かぶのはエジプト映画でしょう。エジプト映画は20世紀初めに繁栄し、70年代には1500本以上の映画を製作しましたが、人気や利益などがより大きいテレビ業界に移るプロデューサーが続出したのと、映画館に出かけるよりも自宅でテレビを見ることが増えた市民の生活の変化により、映画業界は危機に陥ってしまいました。
しかし若い世代の努力によって、パレスチナ、レバノン、チュニジア、モロッコ、そしてエジプトでも映画への回帰の兆しが見られます。最近では、モロッコの映画業界が年間20本以上の映画を製作し、量、質ともに復活してきています。このようにアラブ映画界はまた軌道に乗り始め、アラブ映画祭は国内外の観客に向けてあらゆるアラブ映画を配信する役目を担っています。先週まで行われていた東京国際映画祭にも多数のアラブ映画が上映され、それを機に映画スターも多数来日しました。日本ではあまり知られていないアラブ映画ですが、一度見てみたいですね。
(パンオリエントニュース)